丸美屋の仕事

丸美屋の仕事

何が起きても滞りなく検査を行い、
安全・安心な食品を食卓に届けたい

技術研究部 分析課

2008年入社山口 千里

学生時代は栄養学を学ぶ。品質管理部を経て技術研究部へ。
作業の正確さとスピードを両立し、商品を滞りなく出荷することを常に肝に銘じている。

世の中に安全・安心を届けるための
関所となる部署

技術研究部は商品原料の開発・改良を行う技術研究課と商品の出荷検査・衛生管理を行う分析課で構成されています。私が所属する分析課は安全・安心な食品をお客様に届けるための『関所』となる部署。業務内容は、日々工場からやってくる100個前後の検体リストの作成から検査項目や方法の決定、作業担当への指示、結果の確認、報告書の作成まで多岐に渡ります。商品の水分や塩分濃度は基準値以内か、問題とされる菌は出ていないか…。特に、微生物検査では決まった時間内に大量の検体を検査する必要があり、正確さとスピードの両立が欠かせません。万が一注意が必要な結果が出れば、すぐに製造部に連絡し、問題のある商品が次の工程に進んでしまわないようにストップをかけてもらいます。そして、出荷が滞らないよう、できるだけ短時間で異常のある範囲や原因を特定していくのです。

工場、商品、人…。
あらゆる知識が検査に役立つ

たとえば、あるラインで基準値を超える菌が検出されたとします。ラインでは通常10工程前後の作業が行われ、たくさんの製造機械や検査機器が作動しています。まずは、その周囲のオペレーターの動きや加工している素材の特徴などから原因を推察します。実際にラインを止めたり、動かしたりしながら各工程ごとに製造されたものを検査する場合もあるので、普段から工場の担当者とコミュニケーションをとり、何かあった時にはすぐに協力してもらえる関係作りも大切です。ただ検査機器に向き合っているだけではこの仕事は務まりません。思ってもみないことが原因解明に役立つこともありますから、部署内の先輩の経験談に耳を傾けることも大事です。商品開発部に商品の詳しい特徴を聞いたり、製造部にラインの細かな動きなどを教えてもらうことなども日頃から心がけています。

責任の重さを痛感して、
新技術の開発にも挑んでいく

2011年の東日本大震災からの数週間。幸い大きな被害を受けることがなかった当社の工場は、通常の倍以上の注文に対応するため、計画停電の合間を縫うようにフル稼働していました。当然、分析課にも検体が持ち込まれるのですが、ちょうど停電時間だったり、検査機器の停止で結果判明が遅れたりと問題が続出。それでも出荷を滞らせないよう、シフトを組み、入れ替わり休日出勤もして検査しました。いつも以上に業務の責任の重さを強く感じました。そんな様々な経験を経て、今私が日常業務の合間に手がけているのが、菌による汚染の原因を特定する新技術の開発。技術の確立によって検査時間を短縮できれば、ラインのストップも最小限に留められます。どんな時でも安全・安心な食品を食卓に届けられる体制を作ることが私の挑戦なのです。

1日のスケジュール

8:30
朝礼
8:40
検査準備(検査機器の校正・培地・希釈液・器具などを準備)
9:00
検査業務(午前の部)
検査結果などの入力作業
12:15
食堂で昼食
13:00
試食調査検査業務(午後の部)
検査結果などの入力作業
15:15
休憩(15分)
15:30
後片付け(検査機器清掃・器具洗浄・・ゴミ捨てなど)
17:00
翌日の検査準備
17:30
退勤

日々工場からやってくる製造品の検査はもちろん、基準を超える結果が出た場合は原因や範囲を特定するための検査・現場検証も行います。常に効率的で最適な手順を考えながら業務を組み立てています。

1年間のスケジュール

1月12月
製造品の検査業務

安心安全な商品を滞りなくお客様に届けるために、絶対にミスは許されません。
1年を通じ、どんな時も正確かつ厳密な作業を行い、そしてスピーディーで冷静な判断のもと業務を進めています。
微生物検査の検査精度を維持する目的で、検査員の操作方法と結果確認について、問題ない事を確認する「精度管理」を年に2回実施しています。

商品素材はデリケート
特定の商品に関わる仕事ではないので難しいのですが、分析課として初めて深く関わった『のりたま』でしょうか。商品の素材はどれもデリケートで衛生管理がとても難しいものです。素材の特性を知るのは重要な仕事のひとつですね。